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サクランによる保湿効果

サクランと他の保湿成分の保水能力の比較

サクランは今まで最高の保水力を持つと言われていたヒアルロン酸のなんと5倍以上(図1)の保水力があり、かつ蓄えた水分をヒアルロン酸の3倍以上長く保持することが分かっています。
図1

サクランと他の保湿成分との保湿状態の違い

通常のヒアルロン酸などの保湿成分による保湿とは、水分を保持した保湿成分が皮膚表面に点状に付着した状態になっていますが、サクランはそれと異なり、皮膚表面を人工皮膚でカバーした様なイメージの保湿です(図2)。
それはサクランのマイクロ繊維(図3)が皮膚を点状ではなく面状に全体をカバーし、この繊維がヒアルロン酸の5倍以上の大量の水分(図1)を蓄える事で皮膚表面に第二の皮膚ができたような状態になります。
これがサクランの保湿効果における他の保湿成分との大きな違いです。

図2


 

サクランの皮膚バリア機能

サクランのマイクロ繊維は皮膚との相性が良く、皮膚表面に強く張り付いた状態(図3)で皮膚を保護する強力なバリアとして働きます。
また肌が荒れているときは当然そこには軽度の炎症が起こっているのですが、サクランは抗炎症効果もあるため、軽度の炎症であれば沈静化してしまいます。このようにサクランはただ単なる保湿成分ではなく、皮膚の保護作用や抗炎症作用まで備えたお肌には非常に有用な成分なのです。
図3


 

参考資料

*1. T. Hatakeyama a, M. Tanaka b, H. Hatakeyama、Studies on bound water restrained by poly(2-methacryloyloxyethylphosphorylcholine): Comparison with polysaccharide?water systems, Acta Biomaterialia 6, 2077?2082 (2010). 
*2. Ngatu, N. R., M. K. Okajima et al., Anti-inflammatory effects of sacran, a novel polysaccharide from Aphanothece sacrum, on 2,4,6-trinitrochlorobenzene-induced allergic dermatitis in vivo. Ann Allergy Asthma Immunol,108(2),117-122(2012).
*3. Nlandu Roger Ngatu, Ryoji Hirota, Maiko Kaneko Okajima, Tatsuo Kaneko et al., Sacran, a natural skin barrier enhancer, improves atopic and contact eczema: Case report. Annals of Phytomedicine,4(1),111-113(2015).
図1,3:北陸先端科学技術大学院大学マテリアルサイエンス研究科 岡島麻衣子先生提供